COLUMNコラム
クリニック広告の効果的な使い分け
「ホームページを作れば患者さんが来る」「看板を出せば認知される」
こんな風に考えて、とりあえず全部やってみよう…となっていませんか?でも実は、クリニックの広告は「どれが一番効果的か」ではなく、「今のクリニックの状況に合わせて、何を優先すべきか」を考えることが大切なんです。
それぞれの広告、何が違うの?
まず、それぞれの特徴を整理してみましょう。
看板・のぼり・外観は、通りかかる人の目に入り、何度も見ることで「そういえば、あそこにクリニックがあったな」という記憶を作ります。
チラシ・パンフレットは、来てほしい地域に絞って配布でき、手元に残るので必要な時に見返してもらえます。
ホームページは、すでに興味を持った人が自分から見に来る場所。24時間いつでも詳しい情報を提供できます。
Web広告は、「今、まさに探している人」に届けられる広告です。
どれも大切ですが、クリニックの成長段階によって、優先順位が変わってくるんです。
開業直後は「知ってもらうこと」が最優先
開業したばかりの時期、一番大切なのは「とにかく存在を知ってもらうこと」です。
地域の方は、新しいクリニックができたことに気づいていません。
この時期にやるべきことは、「あそこでも見た」「ここでも見た」「何度も見かけるな」と思ってもらうことです。
開業直後に優先すべき広告
1. 看板・外観を目立たせる
まずは「ここにクリニックがあります」ということを知ってもらいましょう。
遠くからでも見える看板、何のクリニックなのかがすぐわかる表示が大切です。
2. チラシのポスティング
開業のご挨拶を兼ねて、クリニック周辺にチラシを配布します。
「新しくできたクリニックのチラシが入っていた」という体験は、強い印象を残します。
3. のぼりや立て看板
開業から数ヶ月は、立て看板で「新しいクリニック」であることをアピールしましょう。
まだ実施する医院さまは少ないですが、私は「のぼり」も有効だと思っています。
この時期のホームページの役割
開業直後のホームページの役割は、看板やチラシで興味を持った人に、詳しい情報を提供することです。「あそこにできたクリニック、どんなところだろう?」と検索した時に、クリニックが伝えたい情報&患者さんが知りたい情報の両方が、しっかり情報が載っていることが重要です。
認知が広がったら「選ばれる理由」を伝える
開業から半年、1年と経つと、地域での認知が広がってきます。
この時期に大切なのは、「なぜ、先生のクリニックを選ぶべきなのか」を伝えることです。
「来てほしい人」に届く手段を選ぶ
認知が広がった後は、闇雲に露出を増やすより、「本当に来てほしい患者さん」に届く方法を選びましょう。
例えば、糖尿病の専門治療に力を入れているなら、ホームページで専門的な情報を発信する。集患が弱く、もっと来てほしい地域に、野立看板を出す。こういった工夫が効果的です。
この時期に優先すべき広告
1. ホームページの充実
この時期のホームページは「集患ツール」として本格的に機能させていきます。
先生の診療方針や専門性を丁寧に伝え、患者さんが知りたい情報を充実させていきます。
「○○で悩んでいる」という方に、「ここなら安心して任せられそう」と思ってもらうことが目標です。
2. 口コミを促進する
実は、この時期に最も効果的なのは「患者さんの口コミ」です。
看板やホームページで認知を得て、実際に来院した患者さんが満足してくれれば、自然と口コミが広がっていきます。Google口コミ対策も有効です。
医療法の広告規制も忘れずに
医療機関の広告には、医療法による規制があります。「絶対に治る」といった断定的な表現や、「一番」といった比較表現は使えません。
「普通のホームページ制作会社に頼んで、医療法違反の表現を指摘されてしまった」という話は、実は珍しくありません。
医療機関専門の制作会社なら、何が言えて何が言えないのかを熟知しているので、規制の範囲内で最大限魅力的に伝える方法を知っています。
私たちが大切にしていること
メディカでは、先生からご相談をいただく時、必ず「今、クリニックはどんな状況ですか?」とお聞きします。
開業何年くらい経っているのか。どのくらい患者さんが来ているのか。どんな患者さんに、もっと来てほしいのか。
こういったことを丁寧に伺った上で、「今の先生のクリニックには、これが必要です」とご提案するようにしています。
ちょっとおせっかいかもしれませんが、時には「今はホームページよりも、看板やチラシに予算を使った方がいいかもしれません」とお伝えすることもあります。
なぜなら、私たちは「ホームページを売る」ことが目的ではなく、「先生が診たい患者さんと、先生に診てもらいたい患者さんを、しっかりとつなぐこと」を、心から大切にしているからです。
広告は「状況に合わせて」選ぶもの
クリニックの広告で大切なのは、「どの広告が一番効果的か」ではなく、「今のクリニックの状況に合わせて、何を優先すべきか」を考えることです。
開業直後は露出を増やして存在を知ってもらう。認知が広がったら、来てほしい患者さんに選ばれる理由を伝える。そして、医療法の広告規制を守りながら、適切に情報を発信する。
こういった段階を踏んで、広告を使い分けていくことが大切なんです。
メディカでは、クリニックの成長フェーズに合わせた広告戦略をご提案しています。「何から始めればいいかわからない」「今の広告が本当に効果的なのか不安」という先生、ぜひご相談ください。医療機関専門だからこそできる、きめ細やかなサポートをお約束します。




