COLUMNコラム
AIに頼ってもOK!でも”先生の言葉”が患者さんを動かします
「ChatGPTでブログを書いてもらったけど、これをそのまま載せていいのかな…?」
「AIを使うのは、なんだか手抜きをしている気がして」
結論から言うと、AIライティングツールを使うこと自体は全く問題ありません。
むしろ、忙しい先生こそ、AIを賢く使って時間を節約すべきです。
ただし、1つだけ知っておいてほしいことがあります。
患者さんの心を動かすのは、AIの完璧な文章ではなく、先生の”らしさ”が感じられる言葉だということです。
AIが得意なこと、苦手なこと
AIが得意なこと
✅ 基本的な医学情報の説明(症状、予防法など)
✅ 文章の整理・構成
✅ 文法チェックや言い回しの提案
✅ ゼロから考えるための下書き作成
AIが苦手なこと
❌ 先生の個性や人柄
❌ 具体的なエピソード(今日の診療で感じたことなど)
❌ 地域に根ざした情報
❌ 患者さんへの想いや診療方針
つまり、AIは「情報の整理係」としては優秀ですが、「先生の代わり」にはなれないのです。
実践:AIとの賢い使い方
パターン1:AIに下書きを作ってもらい、先生が「らしさ」を加える
【実例で比較してみましょう】
❌ AIの文章をそのまま使った場合:
「インフルエンザとは、インフルエンザウイルスによって引き起こされる急性呼吸器感染症です。主な症状は高熱、咳、喉の痛み、全身倦怠感などです。予防にはワクチン接種が有効です。」
正しい情報ですが、どこのクリニックでも同じ。これでは患者さんの記憶に残りません。
✅ 先生の言葉を加えた場合:
「今週に入って、インフルエンザの患者さんが急に増えてきました。
高熱(38℃以上)と全身のだるさが特徴です。お子さんの場合は、ぐったりしていたり、食欲がなくなることもあります。
当院では、検査結果が出るまで別室でお待ちいただくなど、院内感染対策も行っています。気になる症状があれば、遠慮なくご相談ください。」
冒頭の「今週に入って〜」と締めの「当院では〜」は先生の言葉。真ん中の説明部分はAIに手伝ってもらう。この組み合わせが理想的です。
パターン2:先生が要点をメモ、AIが文章化、先生が最終チェック
【手順】
- 先生がスマホのメモに箇条書き(1分)
- AIにそれを文章にしてもらう(1分)
- 先生が読んで、自分らしい表現に修正(2分)
【実例】
先生のメモ:
- 今日、久しぶりに来た患者さん
- 「先生、元気になりました」と言われた
- こういう言葉が一番嬉しい
↓ AIに「これをブログにして」と依頼
↓ 先生が最終チェックで修正:
「今日、久しぶりに来院された患者さんから『先生のおかげで元気になりました』とお声をかけていただきました。本当に嬉しかったです。これからも、皆さんに寄り添う診療を続けていきたいと思います。」
少し言葉を変えるだけで、ぐっと「先生らしさ」が出ます。
パターン3:専門的な説明はAI、冒頭と締めは先生の言葉
【使い分けの例】
✅ AIに任せていい部分:
- 病気の一般的な説明、症状の列挙、予防方法の基本情報
✅ 先生が書くべき部分:
- 「今週の状況」など、リアルタイムの情報
- 「当院では〇〇を心がけています」という診療方針
- 「お気軽にご相談ください」などの呼びかけ
注意:こんな使い方はNG
❌ AIの文章をそのままコピペ
- 他のクリニックと差別化できない、患者さんの心に響かない
❌ AIに全部任せて、内容を確認しない
- 事実と違う情報や、医学的に不正確な表現が紛れ込むリスク
✅ AIを「秘書」として使う
- 先生が要点を出す → AIが文章化 → 先生が確認・修正
患者さんが求めているのは「完璧な文章」ではない
患者さんがブログを読む理由は、「正しい医学知識を学ぶため」だけではありません。
本当に知りたいのは、こんなことです。
- この先生はどんな人なんだろう?
- 自分の話をちゃんと聞いてくれそうか?
- 安心して相談できる雰囲気があるか?
つまり、患者さんは「先生の人となり」を感じたいのです。
AIが作る完璧な文章よりも、ちょっと拙くても先生の言葉で書かれた一文の方が、患者さんの心には届きます。
まとめ:AIは「秘書」、最終判断は先生
AIライティングツールは、忙しい先生の強い味方です。使わない手はありません。
でも、忘れないでください。
患者さんが「この先生に診てもらいたい」と思うのは、AIの完璧な文章を読んだときではなく、先生の温かみや人柄に触れたときです。
今日からできる3つのこと
✅ AIに下書きを作ってもらい、冒頭と締めに先生の言葉を加える
✅ 専門的な説明はAI、エピソードや想いは先生が書く
✅ AIの文章は必ず読んで、「自分らしいか」をチェックする
効率化と温かみ、両方を大切に。
AIを賢く使いながら、患者さんに「先生らしさ」が伝わるブログを書いてみませんか?
「AIをどう使えばいいかわからない」と迷ったときは、いつでもご相談ください。
メディカでは、AIツールの活用方法についてもアドバイスしています!




