COLUMNコラム
医療機関(クリニック)のスマホアプリ作成について
先日、クリニック用のスマホアプリを作りたいとご相談をいただきました。
個人的にはクリニックとアプリの親和性は必ずしも高いとは言えず、
費用対効果を考えると、独自のアプリ開発をする必要はないと思います。
クリニックのアプリを作るメリット
もしもあえてクリニックアプリを作る必要があるとするならば、
- アプリが診察券代わりになり、来院時にスマホをかざすだけで受付が完了する。
- 外部リンクに移動せず、アプリの中だけで予約受付が完了する。
- 過去や未来の予約状況が確認できる。
- アプロの中で通院や処方箋などの記録が確認できる。
- アプリの中だけで診察の待ち時間が確認できる。
- プッシュ通知で歯科などの定期検診時期をお知らせ→予約できる。
などでしょうか。
ここまでの機能をもたせるアプリであれば、作ってみてもよいかもしれません。
アプリ開発の費用対効果
とはいえ、アプリの開発費用は、少なくとも50万円はかかります。
アプリに持たせる機能によって、青天井です。
上記のような機能をもたせる場合、アプリの開発費用は100万円を超えるでしょう。
その後の運用を委託するのであれば、さらに月額費用がかかります。
実は、Googleなどの検索サイトでの表示以上に、アプリダウンロードのハードルは高いです。
誰にもダウンロードされない「ゾンビアプリ」が9割と言われており、
これだけの費用をかけても、ほとんど人目に触れないということもありえます。
また仮にダウンロードしてもらえたとしても、
ユーザーは定期的にアプリの見直しを行い、不要なものは削除されます。
そうならないためには、ホームページ以上に綿密な運用方法を練る必要があるでしょう。
ホームページでもなく、予約サイトでもなく、アプリにする理由は…?
ワンタッチでクリニックの情報を伝えたいのであれば、
アプリにしなくても、ホーム画面にホームページへのリンクアイコンを置いてもらう方法があります。
iPhoneでもAndroidでも、
ブラウザから「ホーム画面に追加」を押すと、
サイトへのリンクをアプリと同じ並びに追加することができます。
ですので、サイトを見せたいのであれば、
ホーム画面に追加してもらうよう誘導するだけでも十分かもしれません。
患者さんにアプローチするツール
アプリより先に、患者さんにアプローチするために効果がありそうなツールはいくつもあります。
- ホームページ(スマホ対応済み)
- 自院で更新する、病気のコラム
- 自院で更新する、スタッフブログ
- オンライン予約システム
- オンライン問診票
- 遠隔診療システム
- LINE@
- TwitterやFacebookページなどのSNS
- パンフレットやクリニックカードなどの印刷物
- 定期的な院内報の発行
- 院内のテレビで情報を流せるデジタルサイネージ
など、自院の特徴や患者さんの層にあわせて、上記を試してみてから、
最後にアプリにチャレンジしてもよいのではないでしょうか。