COLUMNコラム
「花粉症の薬は出せるのに、患者さんが耳鼻科に行ってしまう」理由
花粉症の季節になると、内科の先生からよくこんなご相談をいただきます。
「花粉症の薬はうちでも処方できるのに、患者さんは近くの耳鼻科に行ってしまう」
実際、花粉症の治療で使われる抗アレルギー薬、点鼻薬、点眼薬は、耳鼻科でも内科でも同じものが処方されます。それでも患者さんの多くは、「花粉症=耳鼻科」というイメージを持っています。
この背景には、医療の内容というよりも、患者さんの“認識”が大きく影響しています。
患者さんの頭の中には「症状と診療科」の対応表がある
患者さんは、医学的な知識よりも、シンプルなイメージで医療機関を選んでいます。
例えば
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鼻 → 耳鼻科
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目 → 眼科
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胃 → 消化器内科
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熱 → 内科
というように、症状と診療科を直感的に結びつけています。
花粉症は「鼻水・鼻づまり・くしゃみ」といった症状が中心のため、自然と耳鼻科を思い浮かべる方が多いのです。
そのため、患者さんの中には「内科でも花粉症の薬を出してもらえる」という認識自体がないケースも少なくありません。
「専門の科のほうが効く」という心理
もう一つの理由は、「専門性」に対するイメージです。
患者さんは、
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耳鼻科 → 花粉症の専門
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内科 → 風邪や体調不良
という印象を持ちやすく、「専門の科のほうがよく効く薬を出してもらえそう」と考える傾向があります。
実際には同じ薬が処方されることが多いのですが、患者さんにとっては「専門の先生に診てもらったほうが安心」という心理が働いています。
耳鼻科の“処置”への期待
耳鼻科では
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鼻の吸引
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ネブライザー
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鼻の内視鏡検査
などの処置が行われることがあります。
これらがあることで、「しっかり治療してもらった」という印象を持つ患者さんもいます。
一方で、内科の場合は処方中心になることが多いため、患者さんの中には「花粉症は耳鼻科のほうがよさそう」と感じる方もいます。
実は多い「内科でも処方できることを知らない」患者さん
ホームページや院内掲示を見ていると、花粉症についての記載がほとんどない内科も少なくありません。
患者さんは、ホームページに書かれていない診療内容については
「このクリニックではやっていないのかな」
と判断することが多いです。
そのため、花粉症の診療を行っている場合は、
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花粉症の治療を行っていること
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内服薬・点鼻薬・点眼薬などの処方が可能であること
を、ホームページや院内掲示で明確に伝えることが重要です。
患者さんの認識を変える工夫
花粉症の患者さんを増やすために、特別な設備や新しい治療が必要なわけではありません。
重要なのは、「内科でも花粉症の治療ができる」という認識を患者さんに持ってもらうことです。
具体的には、次のような方法が効果的です。
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ホームページに花粉症のページを作る
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トップページに花粉症の案内を掲載する
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待合室に「花粉症の薬を処方できます」という掲示をする
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風邪の患者さんに花粉症の有無を確認する
実際、「花粉症ありますか?お薬出せますよ」と一言声をかけるだけで、翌年から花粉症の相談で来院される患者さんも少なくありません。
医療の内容よりも「患者の認識」
花粉症の診療においては、医療の内容そのものよりも、「患者さんがどの診療科を思い浮かべるか」という認識が受診行動を左右します。
内科でも対応できる診療であることを、患者さんに分かりやすく伝えること。
それが、花粉症シーズンの患者さんの流れを変える第一歩になるかもしれません。
メディカでは、こうした患者心理を踏まえた
「内科でも花粉症患者が増えるホームページの設計」や、
「耳鼻科と競合しない花粉症集患のポイント」について、
クリニック向けのアドバイスやコンサルティングを行っています。
花粉症シーズンの患者さんの流れを見直したい場合は、
お気軽にご相談ください。




